アイコン凡例(ノーマルギザ)

 リスト本編で使用しているキャップ裏面のアイコンと実際のキャップとの対応関係をまとめてある。キャップ裏面がうまく撮影できていないのはご愛嬌。

 キャップ製造メーカーの略称および名称は次の通り

目次

NCC製^

ホット充填用ワンピースキャップ

キャップ裏画像
キャップ裏画像
簡 
キャップ裏画像
キャップ裏画像
V2
キャップ裏画像
キャップ裏画像
8Bridge
キャップ裏画像
8Bridge
キャップ裏画像

 ホット充填用⌀28ワンピースキャップ。いずれもフラップタイプのTEバンドをもつ(28NCフラップシリーズ)。コールド販売用と加温販売用があるが、リスト上では区別していない。ホット充填では内容物を充填した後にボトル口部を洗浄する必要があるため、このためのスリットがキャップ側面に設けられている。また、天面端には巻締角確認用のドットホールがある。いずれも製造番号(モールド番号XX、キャビティ番号YY)の刻印は2行で「HXX/YY」の形式。
 天面裏がフラットな構造を持つものには、天面と側面の接合部の内側にリブを持つもの(「」と表す)と持たないもの(「」と表す)がある。後者は添字を省略することもある。
 天面裏に米字様のリブが存在するもの(「28NCフラップホットV」シリーズ)は、その見た目からコレクターの間では「米裏」と呼ばれる。このリブは印刷時に治具とキャップ天面の間を取り持つためのものと考えられる。出現時期とリブ形状から大きく3世代あり、現行の第3世代を「」と表す。これに対して、初代はややリブが大きいので「」と表す。中間の第2世代は、ネジ部分は初代と類似、天面裏リブは第3世代と類似の構造を持ち、「V2」と表す(ただし、採用例は少ない)。なお、NCC社の製品情報PDFによれば、現行品には「V3R」、「V5Rオレンジ」(加温販売用)、「V52R」があるが、同定はできていない。また、この他に冷凍販売用の「V3冷凍販売適性」がある(伊藤園が採用、Beverage Japan 2007.9)。
 同様に天面裏にリブ構造を持つ「28NCフラップホットS」シリーズでは、リブが顔のように見える。このシリーズは2009年上市で、茶系飲料に使用される(2009・2010年NCC環境・社会報告書)。天面の外周がやや丸みを帯びており、印刷可能面積は他のシェルよりも小さいと考えられる。中でも伊藤園の製品に使われているものはブリッジ形状が特殊で、「大1小3」×8というパターンで一周するため「8Bridge」と表す。2018(?)年頃から製造番号の刻印が逆向きのバージョンが現れたため、これを「8Bridge」と表して区別する。なお、伊藤園以外の製品には通常のブリッジを持つものも存在する(「」と表す)。

炭酸充填用ワンピースキャップ

キャップ裏画像
TA
キャップ裏画像
キャップ裏画像
キャップ裏画像
キャップ裏画像
h

 炭酸充填用⌀28ワンピースキャップ。従来、炭酸充填用にはシェル本体にシール材を組み合わせた2ピースキャップで、フィン状のTEバンドを持つ「Fin-Lok」が用いられてきたが、2009年にフラップタイプのTEバンドを持つ炭酸充填用ワンピースキャップ「28NCフラップTA」が上市された(2009年NCC環境・社会報告書)。その後改良を重ね、現行品は2013年上市の「28NCフラップTC」(2013年NCC環境・社会報告書)である。初代の「TA」はネジ山の形状が「Fin-Lok」と類似の耐熱圧仕様である一方、第2世代「TB」・第3世代「TC」ではベントスロット(ネジ山を区切ってガスを逃がす部分)の間隔が広くなっている。さらに、「TB」ではネジ山のベントスロット部分が肉抜きされているのに対して、「TC」ではキャップ側面が全体的に肉薄化されているようでネジ山部分とベントスロット部分がフラットになっている。これら3世代を、TA「TA」、TB「」、TC「」と表す。製造番号(モールド番号XX、キャビティ番号YY)の刻印は1行で「TXX-YY」または2行で「TXX/YY」の形式(刻印の行数は基本的には区別しないものの、例外的に1行のものを区別しする場合には「」のように表す)。
 2018年頃から、フックタイプのTEバンドを持つキャップも登場した。これはアサヒ飲料(株)が2018年2月下旬以降に製造した炭酸飲料から使われ始め、内側の形状は「28NCフラップTC」に類似であるものの、ネジ山が連結され強化されている。これをフック(hook)の頭文字をとって「h」と表す。なお、製造番号の刻印は2行で「TXX/YY」の形式。

2ピースキャップ

キャップ裏画像
H接強
キャップ裏画像
H
キャップ裏画像
キャップ裏画像
ネ強
キャップ裏画像
ネ接強
キャップ裏画像
乳白
キャップ裏画像
キャップ裏画像
青Fin
キャップ裏画像
水Fin

 シェル本体にシール材が貼り付けられた2ピースキャップ。NCC製キャップの中では最古参のシリーズで、(恐らく)例外なくフィン状のTEバンド「Fin-Lok」を持つ。長い歴史を持つため数多くの仕様違いがあるが、近年のものはシェル部分とシール部分の仕様で分類できる。シェル部分の仕様は、天面/側面の間に歯車状のリブがあり、セパレートされたネジ山を持つタイプ(a)を基準として、ネジ山がつながったタイプ(b)、天面/側面の間のリブが面に垂直なタイプ(c)、およびそれら両方の特徴を兼ね備えたタイプ(d)に分けられる。なお、つながったネジ山や垂直なリブは強化版と考えられる。

Fig. 5-1

 一方、シール部分の種類は素材と形状により分類できる。まず、シール部分表面に光沢のある「ハードタイプ」(A)と、光沢のない「ソフトタイプ」(B)に分けることができ、(B)はさらにその形状と色から(B-1)、(B-2)、(B-3)に分けられる。

Fig. 5-2

 以上の仕様の違いを、下表のように区別する。

通常タイプ(a)ネジ強化(b)接合強化(c)ネジ・接合強化(d)
ハード(A)H-H接強-
ソフト(B-1)ネ強接強ネ接強
ソフト(B-2)青Fin---
ソフト(B-3)---水Fin

 なお、古いキャップでは「H」が多く見られ、ホット充填のため側面にはボトル口洗浄用のスリットが設けられていることがある。一方、ソフトシール(B)はほぼ炭酸飲料に限られるため、洗浄用スリットはない。また、通常は視認性確保のためシール材には水色か青色のものが用いられるが、シェル本体が濃色の場合には(乳)白色のシール材が使われることがある。この場合は「」「乳白」のようにシール材の色を添字に加えて表す。
 また、NCC社の製品情報PDFによれば、清涼飲料用の現行ラインナップには「AP31S」(炭酸充填、耐熱圧用)、「AP3BH」(ホット充填)、「AP3BT」(炭酸充填、非加熱殺菌炭酸用)、「G2BT」(炭酸充填、耐熱圧高ガス充填用)の4種があるが、同定できていない。
 さらに、「接強」「H接強」は古いキャップに見られ、一部ではネジ山やリブの形状が現行のものと異なる場合がある。このような場合は、例えばネジ山が角ばっている場合は「H接強ネジ角」、さらに天面/側面の間のリブがない場合は「ネジ角リブ無」のように表す。このような古いキャップ(2000年以前?)は殆ど持っておらず、どんな仕様が存在するのか調べられないのでここには載せない。ちなみに、複数の業界紙には初期バージョンのモデル名として「Fin-Lok G2」の名前が見られるが、これらのキャップが相当するのかも知れない(ただし、TEバンドまで残っている個体は持っていないので検証できない)。

ストラップバンド付きキャップ

キャップ裏画像
SB
キャップ裏画像
SB

 シェル本体とTEバンドの間がストラップバンドで接続されており、開栓後もボトルに固定できるキャップ。「28NCフラップホットSB」と呼ばれるシリーズで、2010年上市(Beverage Japan 2011.11)。射出成形のため、キャップ天面に樹脂の注入痕がある。初登場から何度か改良されているらしく、その過程で裏面にリブが追加された(2019年頃)。リブ追加前を「SB」、追加後を「SB」と表す。なお、添字の「SB」はストラップバンド(strap band)の略。

無菌充填用ショートハイトキャップ

キャップ裏画像
(ヘソあり)

 「Uni-Lok」というシリーズの無菌充填用キャップ。射出成形によって製造されるため、樹脂を金型に流し込んだ跡が天面中央に残っている。これをヘソに見立てて、コレクターの間では「ヘソあり」と呼ばれる。ボトル口規格が他のキャップと異なるため、ネジ山の形状やシェルの高さが他のキャップと異なり、やや背が低い。天面の写真のみで判別できるため、アイコンは単に「」とする。なお、このキャップの使用は一部の工場に限られており、現在は使われていない。

ショートハイトキャップ

キャップ裏画像
背低
キャップ裏画像
背低
キャップ裏画像
背低

 通常のキャップが「PCO1810」口部規格対応であるのに対し、ショートハイト化により軽量化された新規格「PCO1881」口部規格に対応したキャップたち。キャップシェルの背が低いのが特徴(下図)。

 裏面の仕様には、2ピースキャップ「背低」、「28NCフラップフラップホット」類似のもの「背低」、「28NCフラップフラップホットV」類似のもの「背低」が確認されている。なお、通常の高さの2ピースキャップはみなTEバンドがFin-Lokだが、「背低」のTEバンドがどうなっていたかは不明(TEバンドつきの個体を持っていないため)。各種資料には「28NCフラップSH」というシリーズ名が見える(SHはshort heightの略か)ため、すべてフラップタイプのTEバンドだったのかもしれない。

CSI製^

ホット充填用ワンピースキャップ

キャップ裏画像
P
キャップ裏画像
P
キャップ裏画像
キャップ裏画像

 ホット充填用⌀28ワンピースキャップ。「PS-Lok」「PS-Lok II」の2世代が存在し、「PS-Lok II」では耐キャップ飛び性能を高めてある(CSIジャパン 会社案内)。シェルに刻まれた製造番号が「P」から始まるものと「V」から始まるものがあり、出現時期から推察するに製造番号が「P」から始まるものが「PS-Lok」、「V」から始まるものが「PS-Lok II」と考えられる(恐らく「V」は「Vent: 管、排気孔」の頭文字)。

 製造番号がPから始まるものを「P」、Vから始まるものを「」と表す。また、「PS-Lok」「PS-Lok II」いずれにもキャップ裏面中央の「ALCOA」ロゴが存在しないものが見られる(「P」「」と表す)。恐らく同モデルであり、区別する意義は小さいと思われるが、「PS-Lok II」でのロゴ有/ロゴ無の差異は、2008年にCSI (Closure Systems International)がランク・グループの傘下に入り、日本法人も社名を「(株)アルコア・クロージャー・システムズ」から「(株)CSIジャパン」に改めたという経緯を踏まえているため、一応区別している。しかし、なぜ「PS-Lok」でロゴ有/ロゴ無が存在するのかはよくわからない(2008年以降にもPS-Lokの製造が続いており、金型の改修時にロゴが取り除かれたのだろうか)。
 なお、キャップのモデルとしては側面のリンスホール(洗浄スリット)の有無により「PS-Lok」/「PS-Lok RS」、「PS-Lok II」/「PS-Lok II RS」と細分化されるが、アイコンでは区別していない。

炭酸充填用ワンピースキャップ

キャップ裏画像
ALCOA
キャップ裏画像
キャップ裏画像

 フラップタイプのTEバンドを持つものは「GS-Lok」「GA-Lok」の2種類があり、中央に「ALCOA」のロゴがあるものが「GS-Lok」(ALCOA)、「CSI」のロゴがあるものが「GA-Lok」()と考えられる。「GA-Lok」は2012年上市で、アセプティック炭酸充填に対応している(CSIジャパン 会社案内)。「GS-Lok」の製造番号はALCOAロゴを挟んで天地2行で「GX/YY」の形式、「GA-Lok」の製造番号は「GX YY」の形式
 この他に、2022年頃から天面裏のCSIロゴが無いシェルがアサヒ飲料の炭酸製品に出現した。このキャップは側面から見ると横向きに線が入っているように見える。また、ネジ山は外側の1周分が連結されている特殊な構造となっている。製造番号は天地に分かれて2行で「GX/YY」の形式であるため、「」と表記する。

2ピースキャップ

キャップ裏画像
w
3点シール
キャップ裏画像
白w
3点シール
キャップ裏画像
2点シール
キャップ裏画像
2点シール
キャップ裏画像
2点シール
キャップ裏画像
青2
3点シール(古)
キャップ裏画像
水2
3点シール(古)

 シール機構にライナー材(シール材)を用いたツーピースキャップ。TEバンドは翼状の「Wing-Lok BBW」と呼ばれるタイプ(NCC製「Fin-Lok」に類似)。ちなみにこのTEバンドはアルコア社(米)の「Wing-Lok」をもとに開発されたもので、TE性が向上している(この改良構造がBBW:Bead Behind Doubleと呼ばれる)(Beverage Japan 1993.07)。1993年には存在していた古参キャップであり、長い歴史の中で多くの仕様違いが存在する。
 ライナー材の形状に着目すると、フラットな2点シールのものと、円周状の突起がある3点シールのものがある。現行のモデルでは、2点シールは微炭酸用の「Wing-Lok BBW(T-22)」、3点シールは高炭酸用の「Wing-Lok BBW(E-8)」と推測される。2点シールの場合はライナー材の色に応じて「 」、3点シールは「w 白w」のように表す(3点シールの添字「w」は、このモデルがWing-Lok BBWシリーズの中で最も多く使用されているため「Wing-Lok」の頭文字を取ったもの。以前は自分が分かればいいと思って結構適当に添字を決めていた)。ちなみに、上で現行モデルと呼んだものの、近年(2020年以降くらい?)は炭酸充填用ワンピースキャップGA-Lokに取って代わられ、2ピースキャップの使用例は殆ど見なくなった。
 なお、やや古いキャップでは同じ3点シールでもライナー材の形状がわずかに異なり、円周状の突起がやや内側にあるものものある。詳細は不明だが、ライナー剤の色に応じて「青2 水2」と表す。なお、この他にもっと古いキャップ(1990年代?)にはシェル本体のネジ山が角ばっているものがある。このようなモデルの場合は、ライナー材を現行品と同様に「w」「水」等の添字で表した上で「wネジ角 水ネジ角」のように表す。よく見たらもっと細かい仕様違いがあるかもしれない(きっとある)が、それを検討するのに十分なサンプルを持ち合わせていない。

ショートハイトキャップ

キャップ裏画像
水低

 (恐らく)1881PCO口部規格対応のショートハイトキャップ(Fig. 11-1)。Wing-Lok BBWの「」がベースとなっていると見られるため、「水低」と表す。

Fig. 11-1

NYG製^

「TENキャップ」シリーズ

キャップ裏画像
♭結無
キャップ裏画像
♭2
キャップ裏画像
結無
キャップ裏画像
2
キャップ裏画像
カ無

 NYG製の多用途2ピースキャップ。アセプティック充填以外のほぼ全ての充填方式に対応する。名前の「TEN」は「Tamper Evidence New」の略。1995年頃に開発されて以来、改良を重ねているためNCC製「Fin-Lok」、CSI製「Wing-Lok」と並んで仕様違いの亜種が数多く存在する。またNYG社はキャップの情報をあまり公開していないため、系統的な分類はできていない。さらにTENキャップは2ピースであるが故に、中栓を外さないとキャップシェル本体の型番を読み取れず、シェルの研究が困難となっている。そのため、外から観察して分かるシェル/中栓の差異に基づいて分類を行っている。中栓については中央に凸部があるもの(通常)と、無いもの(フラット)の2種類に大別される(Fig. 12-1)。一方シェル本体については、120本のナールのうち2本が短くなっており、その2本のナール基部が結合しているもの(ナール2本カケ、巻締各確認用?)、ナールのカケは無いがナール基部の結合はあるもの(ナールカケ無し)、ナールのカケも結合もなく120本のナールが等しい形状で刻まれているもの(ナール結合無し)の3種類に大別できる(Fig. 12-2)。以上の組み合わせを次表のように表現する。

Fig. 12-1
Fig. 12-2

 以上の差異を次表のようにアイコンで区別する。

2本カケカケ無し結合無し
通常2カ無結無
フラット♭2-♭結無

 以上のうち、少なくとも「2」と「カ無」は現行モデルであると考えられる。また、使用されている製品群から「カ無」は炭酸充填向けと考えられる。また、「結無」「♭結無」は古いキャップに多く見られることから初期型のシェルではないかと考えられる。中栓については通常/フラットの使用基準はよくわからないが、炭酸飲料には通常タイプが用いられているような気がする。NYG社は展誠社(中国)など海外でもキャップを製造しているため、製造国の違いも関係があるのかも知れない。さらに、リンスホールの(洗浄スリット)の有無もあるが、これは区別していない。
 なお、TENキャップをどう分類するかは所有キャップの増加に伴って変化してきたので、一部のキャップに適切なアイコンが示されていない可能性がある。

大和ノーベンバル製^

"カド丸"キャップ

キャップ裏画像
(カド丸)
キャップ裏画像
(カド丸)
キャップ裏画像
(カド丸)
キャップ裏画像
ロゴ無
(カド丸)

 大和ノーベンバル社製の無菌充填(アセプティック充填)用キャップ。ナール部分と天面との間にが丸みを帯びているため、コレクターの間では「カド丸」キャップと呼ばれている。大和ノーベンバルのキャップは情報が少ないためモデル名等は不明。1999年10月、大和製罐とノーベンバル社(仏)との間でプラスチックキャップ製造の合弁会社設立の契約が締結され、翌2000年6月14日、大和ノーベンバル(株)が設立された(大和製罐六十年史)。この「カド丸」キャップは2000年当初から製造されていたと考えられる。初期のものは、裏面中央にノーベンバル社のロゴ(楕円の中に「N」)があり、これを「」と表す。す。殆どの「カド丸」キャップは裏面に円周状に「NOVAMBAL Patented」、中央に製造番号の刻印を持つ。この刻印の文字は大きいものと小さいものがあり、それぞれを「」「」と区別する(「」が大多数)。また、2013(?)年、大和ノーベンバル(株)は大和キャップ(株)に社名変更した(ノーベンバル社との合弁契約が解消した?)。これに伴って13年頃から「NOVEMVAL」の刻印を持たない「カド丸」キャップが出現した。これを「ロゴ無」と表す。なお、大和キャップ(株)は2017年には閉鎖しているため、今後ノーベンバル社の流れを汲んだ国産キャップは出現しない可能性が高い。

"ややカド丸"キャップ

キャップ裏画像
(ややカド丸)
キャップ裏画像
(ややカド丸)

 大和ノーベンバル社製の無菌充填(アセプティック充填)用(?)キャップ。上述の「カド丸」キャップよりもナール部分と天面との間のアールが小さい。古いネスレのキャップにノーベンバル社のロゴが裏面に刻印されているタイプがある(「」)。近年の例ではブルボンのオレンジキャップに「カド丸」と同様の刻印を持つバージョンが存在していた(「」)。

その他メーカー・製造メーカー不明^

キャップ裏画像
特殊
キャップ裏画像
青/特殊
キャップ裏画像
ツルツル
キャップ裏画像
キャップ裏画像
Obrist

 日本の飲料用プラスチックキャップは上記のキャップメーカーで9割以上のシェアを持つと考えられる。それ以外のキャップメーカーについては情報が少なく、メーカー名も分かっていないものが多い。

特殊」「青/特殊」: どちらも水のキャップに見多くられる。「特殊」は17年春頃からサントリーの「伊右衛門」シリーズのキャップにも出現している。シェルの形状の類似性から同一メーカーの製造と考えられるが、メーカー及び生産国は不明。「特殊」は裏面に「T25」「12」といった形式の製造番号がセリフ体で刻印されている。「青/特殊」の方は複数の仕様があり、シェル本体に「THC」という刻印を持つものがあるが、何を指す文字列なのかは不明。

ツルツル」: 主に水系飲料に使用されていたキャップ。天面がツルツルになっているのが特徴。

」: ネスレのキャップに見られる製造メーカー不明のキャップ。天面中央に小さな製造痕があることから射出成形と思われる。裏面には円周状に「▽△▽」「Pat.ang. 31」の刻印、中央に「13」の刻印(製造番号か?)がある。

Obrist」: 東日本ペプシコーラボトリング「マウンテンデュー (300mLワンウェイ瓶)」に見られるキャップ。裏面に「Obrist-Cap®334」「Pat. Applied」の刻印がある。ナショナルクラウン社(日本、現在は倒産)がオブリストクラウン社(スイス)と提携して製造・販売を行なっていたキャップで、国内初の射出成形ワンピースキャップとして83年に「マウンテンデュー(300mlワンウェイ瓶)」に使用された(Beverage Japan 1993.07)。


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